決算書特集−その8:生産性を見る

2007年02月09日 00:05

◆生産性をみる

「付加価値の高い仕事をしろ!」
などといわれたことはありませんか?

この場合の付加価値の高い仕事とは、
私は「お客様も喜んで会社も儲かる仕事」

という意味だと思っています。

経営分析を行う上での「付加価値」とは、
会社が「新たに稼ぎ出した価値」のことであり、
その会社の生産性を知るためには、
この「付加価値をいかに効率よく作り出しか」
を判断する必要があります。

なお、この付加価値の算式には
いろいろなものがある上に、
その算式も非常に煩雑であるため、
ここでは簡便的な算式を利用することにします。

まずは製造業以外であれば、
付加価値はほぼ総利益(粗利益)と同じ
になります。

製造業であれば、「売上高―外注費―材料・消耗部材費」
と考えてもよいでしょう。

この生産性を判断するための指標としては
「従業員一人当たりの付加価値」が挙げられます。

この比率は、その名のとおり一人の従業員が
どれだけの付加価値を稼ぎ出しているのかをあらわしています。

この数値が高いほど生産性が高い元気の良い会社であり、
そうでない会社は全体の総利益は
大きいにしても決して効率の良い会社ではない
ということになるのです。

算式は
一人当たりの付加価値=付加価値合計÷従業員数(円)となり、

業種平均値は概ね

製造業(金属製品製造業)11,000千円

卸売業(電気器具卸売業)9,500千円

小売業(婦人服小売業) 7,000千円

サービス業(理容業)  4,000千円 

程度と考えてよいでしょう。

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決算書特集−その7:収益性を見る

2007年02月07日 00:05

◆「収益性」をみる

その会社が「どれだけの利益を稼ぎ出す力があるのか」
を判定する必要があります。

そのための指標としては、
「売上高対総利益率」、
「売上高対営業利益率」、
「売上高対経常利益率」
などが挙げられます。

算式はそれぞれ

売上高対総利益率=売上総利益÷売上高(%)

売上高対営業利益率=営業利益÷売上高(%)

売上高対経常利益率=経常利益÷売上高(%)


となり、業種平均値もそれぞれ

◆売上高対総利益率

製造業(金属製品製造業)25%

卸売業(電気器具卸売業)15%

小売業(婦人服小売業) 35%

サービス業(理容業)  60%

◆売上高対営業利益率

製造業(金属製品製造業)8%

卸売業(電気器具卸売業)2%

小売業(婦人服小売業) 1%

サービス業(理容業)  9%

◆売上高対経常利益率

製造業(金属製品製造業)3%

卸売業(電気器具卸売業)1%

小売業(婦人服小売業) 1%

サービス業(理容業)  8%

となっています。

売上高と利益を比べるのでれば
指標も一つでよいような気もしますが、
これらをすべて確認するのには訳があります。

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決算書特集−その6:安全性を見る

2007年02月02日 00:05

<A社(金属製品製造業)の決算書>




◆「安全性」をみる

「安全性」とは要するに
お金が足りなくなって支払不能
になるリスクがどれだけあるか
ということです。

この安全性を知るための比率として
多くのものが掲げられますが、
今回は「短期的な安全性」
「長期的な安全性」について
それぞれ二つずつ紹介することにします。

◆短期的な安全性

すぐにその会社が資金繰りで
ショートを起こさないかという
支払能力を見る指標の代表例として
「流動比率」
というものが挙げられます。

これは、1年以内に支払わなければならない
買掛金や支払手形などの流動負債を、
おおむね1年以内で換金可能な
現預金や売掛金、在庫などで
支払うことができるのかを表わしています。

算式としては、

流動比率=流動資産÷流動負債(%)となります。

業種平均値を挙げると

製造業(金属製品製造業)160%

卸売業(電気器具卸売業)110%

小売業(婦人服小売業) 170%

サービス業(理容業)  200%となります。

なお、A社の流動比率は500÷300=167%となり、
やや業種平均値を上回っています。

理想的な数値としてはこの
「流動比率が200%」などと多くの
教科書には書かれていますが、
それは、在庫やその他の資産については、
流動資産といいながらも決して
そのまま簡単には換金などできない
ことから当然流動資産の方が
流動負債を大幅に上回る必要があるということです。


このほかに短期的な安全性を
見るための指標として
「当座比率」というものがあります。

これは、流動資産の中でも
特に換金性の高い現金預金と
受取手形・売掛金を「当座資産」いい、
その当座資産と流動負債を比較
することで安全性を判断します。

算式は

当座比率=当座資産÷流動負債(%)となります。
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決算書対策−その5:まず何と比較するのか

2007年01月31日 00:05

◆まずは、何と比較するのか

「経営分析」とは決算書の数値から
種々の比率を算出する
ことであることは
想像ができるでしょう。

ですが、ただ、比率を算出しただけ
では意味がありません。

何らかの数値と比較することで、
はじめて業績の良否を判定することが可能になります。

では、何と比較すればよいのでしょうか?

答えは2つあります。

ひとつはライバルとの比較。

つまり「業種平均値」とあなたの会社の比率を
比較するということです。

そして、もうひとつ。

それは「過去の自分」との比較です。

つまり前期や前前期の自社のデータ
から算出された比率と比較をすることで、
あなたの会社の動向を判断することができるのです。

<まとめ>経営分析で比較するのは
「業種平均値」と「過去の自分」

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決算書特集−その4:貸借対照表と損益計算書の関係

2007年01月26日 00:05

貸借対照表と損益計算書は全く
別々のものなのでしょうか。

実は、この貸借対照表と
損益計算書はあたかもパズルのように
組み合わせることができます。


もともと、複式簿記で記載されたものを
区分したものなのですから当然です。

そこで貸借対照表と損益計算書の関係
について考えてみることにしましょう。

◆貸借対照表と損益計算書の関係

では、少しはなしは違いますが、
「お風呂に水を入れる」ことをイメージしてください。

この風呂には、最初から一定の水が
入っているところに、
上からは蛇口で水が入れられるとともに
底の栓から水が出ているとします。

このときに「一体どれだけの水が増えたか」
を知るにはどうしたらよいでしょうか。
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決算書特集−その3:損益計算書の意味と構造

2007年01月24日 00:05

前回の貸借対照表に引き続き
もう一つの重要な決算書である
損益計算書の意味と基本構造について
説明致しましょう。

◆損益計算書の意味と基本構造

別名P/L(Profit and loss Statement)
ともいわれるこの表は
「会社が一年間でどれだけの売上を上げ、
どれだけのコストをかけた結果、
どの程度の利益が上がったか」
を表しています。

なお、製造業の場合には、
この損益計算書の別表として
「製造原価報告書」というものが作られます。

これは、その製品を作るために
必要とした材料費や労務費、経費などから
「製造原価」をあらわすもので
コストリポート(C/R Cost report)ともいわれます。

では、損益計算書に戻りましょう。

この損益計算書では、
「利益=収益―費用」という形式であらわされるのですが、
この利益は発生段階別に五つの区分で表されます。
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決算書特集−その2:貸借対照表の意味と構造

2007年01月19日 00:05

決算書でわかることは、
「今どのくらいの財産を持っているか」
「その会社が一年間でどれだけ儲かった」
ということ。

その「今どのくらいの財産を持っているか」を
表すものが貸借対照表です。

そこで今回は貸借対照表の意味と構造について
説明することにします。


◆貸借対照表の意味と構造

では、まずは決算書の分析をする上で
最も重視される貸借対照表について
説明することにします。

貸借対照表とは一般にバランスシート
(B/S Balance Sheet)と呼ばれます。

この貸借対照表が何を表しているかというと
「一定時点での財政状態」です。

要するにある時点(通常は決算日)での
財産がどんな状況にあるかを表しているのです。

では、貸借対照表の基本構造は
どうなっているのでしょうか。

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決算書特集−その1:なぜ決算書を読む必要があるのか

2007年01月17日 00:05

皆さんはもう経理処理は十分お分かりのことでしょう。

でもそんな人の中にも
「決算書をどう読んでよいのかわからない。」
あるいは、

「どのようにして経営に役立てていけばよいのか分からない」
と言う方がいらっしゃるかも知れません。

そこで、そんな方のために本当に役に立つ
「超実践的な経営分析手法」について
毎週水曜日と金曜日に18回の長期連載で
解説させて頂きます。

(冬は忙しいので11月にまとめて書いておいた
なんてことは、絶対にありません。

出来るだけ細かい部分を省き、
実務上使える知識を中心に記載していきます。

さあそれでは、みなさん。

実は身近で役に立つ「決算書ワールド」へ
ご案内いたしましょう。

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