決算書特集−その18:見抜け!粉飾決算!4−粉飾部分をはずせ!

2007年03月21日 12:05

◆粉飾部分をはずして、決算書を作り直せ!

これらの分析により、
粉飾された部分を修正した決算書を作ってみましょう。

具体的には3期間の決算書から、
売掛金、在庫、買掛金等それぞれの
標準的な比率をはじき出し、
その比率にあわせた数値に修正
するのです。

黒字だと思っていた会社が
実はかなりの債務超過
(負債が資産を上回る状態)になった場合もあるでしょう。

その場合には、取引先の動向に最大限の注意が必要です。

[決算書特集−その18:見抜け!粉飾決算!4−粉飾部分をはずせ!]の続きを読む

決算書特集−その17−見抜け!粉飾決算3−債務とP/Lのチェック法

2007年03月16日 00:05

◆買入債務の動きをチェックせよ!

買掛金と支払手形は、
まずは前期金額との実額の変動をチェックします。

これが前期と比較して急激に
減少している場合には、
最終月末分の買掛金や支払手形の一部を
故意に過少に計上している可能性があります。


同様に買掛金と支払手形の残高
を平均月商で割った「買入債務回転期間」
の三期間の変動を見て、
急激に回転期間が短くなっている場合は、
粉飾の可能性
があるといえます。

さらに、粗利益率が急激に
改善していれば、
まず「あ〜、やっているな」
と思って間違いないでしょう。


期末買掛金を過少計上すると
その分消費税の納税額が
増加してしまうため、
在庫計上が可能な製造業や物販業
では在庫で粉飾をする場合が多く、
在庫のないサービス業では
この買掛金を操作しての
粉飾が行われやすい
といえるでしょう。

<まとめ>買入債務の回転期間が
短くなっていたら、
故意に未払分の計上をしていない場合も。

特に在庫を持たないサービス業では、
ここで粉飾する場合多し。
[決算書特集−その17−見抜け!粉飾決算3−債務とP/Lのチェック法]の続きを読む

決算書特集−その16:見抜け!粉飾決算3−資産科目のチェック法

2007年03月09日 00:05

◆売上債権の変化をチェックせよ!

 売掛金と受取手形の残高を
平均月商で割ることによって計算した
「売上債権回転期間」
3期間で比較をとってみましょう。

もしこの期間が異常に長くなっていた場合、
回収のできない不良債権が発生しているか、
利益計上のための架空売上高が
計上
されている可能性があります。

もし粗利益率も異常に改善されている場合、
架空売上高計上の可能性は非常に高い
といえるでしょう。

また、通常の物販業の場合、
売掛金の回収サイトは2ヶ月未満であり、
それを超えると受取手形で
回収する場合が多いといえます。

売掛金単独の回収サイトが
2ヶ月以上の場合、
粉飾の可能性が高い
といえます。

<まとめ>売上債権の回転期間
が長くなっていたら、
不良債権発生か架空売上計上の可能性アリ。


特に粗利益率が改善されていたら、
粉飾の可能性大。
[決算書特集−その16:見抜け!粉飾決算3−資産科目のチェック法]の続きを読む

決算書特集−その15:見抜け!粉飾決算2−資金ベースを重視せよ!

2007年03月07日 00:05

◆資金ベースを重視せよ!

ほとんどの財務分析のテキストは
損益をベースにその会社の収益性等を判断しています。

しかしそもそもその数値が作為的に
作られたのであれば全く意味がありません。


それに対して資金繰りは、
実際の預金残高に嘘がなければ、
そこから計算される資金繰りの状況は
比較的信頼度の高いものといえます。


銀行が融資の際に、いくらでも改ざんの出来る
試算表だけでなく、この資金繰り表も
同時に提出求めてくる
のは、このためです。

また、このことは、公共工事に入札をする際に
提出する経営事項審査の評価においても、
この粉飾しにくいキャッシュフローの概念
が多く取り入れられたことからも
明らかといえるでしょう。

そこから、決算書の信憑性が高くない場合でも、
会社の経営状態を比較的良く表している
指標を見つけ出すことが出来ます。

それは「経常収支比率」
というものです。

[決算書特集−その15:見抜け!粉飾決算2−資金ベースを重視せよ!]の続きを読む

決算書特集−その14:見抜け!粉飾決算1−経営分析をする前にやるべきことがある

2007年03月02日 00:05

◆経営分析をする前に、やるべきことがある

この特集を通じて、
皆さんはもう決算書を一通り読むことが
できるようになったと思います。

信用調査などで取引先の財務諸表を
入手できた場合には、
是非その力を使って相手先の
信用状況を把握してほしいものです。

しかし、残念ながら
ほとんどの中小企業では、
粉飾や逆粉飾(脱税)
が行われており、
作成された決算書がすべて正しく
その会社の財政状態や経営状況を
表しているとはいえません。


そうなるとそれらの決算書を
元に財務分析を行っても
全く無意味
ということになるのです。

そこで今回は典型的な粉飾手法を知ることにより、
粉飾分を取り除いて真実の姿を
あぶり出す方法について説明してみることにします。

なお、粉飾に関するテクニックは多種多様であり、
これですべての粉飾は見抜ける
わけではないことにご注意ください。

<まとめ>中小企業の決算書のほとんどは、
粉飾・逆粉飾が行われ真実は表していない。
そのまま経営分析しても何の意味はない。


[決算書特集−その14:見抜け!粉飾決算1−経営分析をする前にやるべきことがある]の続きを読む

決算書特集−その13:誰にでもわかるフリーキャッシュフロー計算式

2007年02月28日 00:05

◆フリーキャッシュフローって結局何?

まずフリーキャッシュフローと
言う言葉だとイメージが湧かないですよね。

そこで私は面倒なのでこれを「手ガネ」
と呼んでいます。

これが、会社にとって自由に使ってよい
お金ということです。

要するに1年間頑張って会社はいくら
「手ガネ」=「自由に使って良いお金」
を増やしたかを知ることが
キャッシュフロー分析の根本

と言うことになります。

経営者としては、
この会社が潰れないためのエンジンである
「手ガネ」をどれだけ獲得出来たか
ということが最も重要視しなくてはいけないでしょう。

それでは、どうやって「手ガネ」
を計算すればよいのでしょう。

我々会計の専門家は、
2期間の貸借対照表と直近の損益計算書
から精算書を作成し、
そこからこのフリーキャッシュフローを計算します。

その数値の重要性はわかっていても
計算が非常に煩雑でなかなか
今まで計算しようと思わなかったかもしれません。

しかし「手ガネ」の金額を知るだけならば、
決してそんな面倒なことは必要ありません。


実は、小学生でも計算出来る算式があるのです。

正解は・・・

CMのあとで

起業家のための「手ガネ経営」で勝ち残る法
起業家のための「手ガネ経営」で勝ち残る法


<ツアイガルニック効果


[決算書特集−その13:誰にでもわかるフリーキャッシュフロー計算式]の続きを読む

決算書特集−その12:キャッシュフロー計算書の構造

2007年02月23日 00:05

作り方や仕組みも大切ですが
やはり出てきた数値を分析する
ことの方が大切でしょう。

まずは、教科書的にキャッシュフロー分析法
について解説してみます。




「キャッシュフロー」とは、
その言葉の通りお金の流れのことです。

[決算書特集−その12:キャッシュフロー計算書の構造]の続きを読む

決算書特集−その11:キャッシュフロー計算書とは

2007年02月21日 00:05

◆キャッシュフロー計算書とは?

このように、利益の分析だけでは
十分な経営状態の把握ができません。
そこでお金の入出金の流れを基礎とした
「キャッシュフロー計算書」の
重要性が増してきたのです。
実際の作成方法を簡単に説明すると、
二つの方法があります。

ひとつは「直接法」といわれるもので
収入と支出をすべて記載する方法です。

見た目がわかりやすいという利点がありますが、
わざわざ収入と支出をすべて
把握しなくてはならないため
作成が面倒だという弱点があります。

もうひとつは「間接法」といわれるものです。
これは、いくら収入と収益、支出と費用が
異なるといっても多くの部分では一致しています。

それであればすでに作った
貸借対照表と損益計算書を土台として
収入と収益、支出と費用の異なる点だけを
修正することで
キャッシュフロー計算書を作成する方法です。

こちらは、あらたに収入や支出を
把握する必要がないため作成は
非常に楽であり多くの場合こちらが採用されています。

ただ、その読み方はちょっとだけ
癖があるためここで簡単に仕組みを
説明しておきましょう。

[決算書特集−その11:キャッシュフロー計算書とは]の続きを読む

決算書特集−その10:損益と資金の違いを理解する

2007年02月16日 00:05

◆「損益」と「資金」の違いを理解する

ここで質問です。
決算書に100万円の利益と表示されている
会社の金庫には100万円の
現金預金があるでしょうか?

実は「利益は出ているものの金庫は空っぽで、
納税をするために借金をした」
という会社も多いはずです。

なぜそのようなことが起こるのでしょうか。

それは売上と入金、仕入と支払に
違いがあるからです。
[決算書特集−その10:損益と資金の違いを理解する]の続きを読む

決算書特集−その9:損益分岐点売上高とは

2007年02月14日 00:05

◆利益がトントンになる売上高はいくらなのか?

「一体、最低いくら売上高があればよいのか。」

お客様からこういうご質問を良く受けます。

1つの目安は「損益分岐点売上高」
ということになるでしょう。

損益分岐点売上高とは、
利益がトントンとなるための売上高
のことです。

もちろん、利益がゼロでよいわけはありませんが、
どのくらいの売上高があれば利益がゼロになるか
という数値を知ることは意味のあることでしょう。

この損益分岐点売上高を計算するためには、
費用を「変動費」と「固定費」
に分ける
必要があります。

この変動費とは、売上が増えるに
伴って増える費用
のことであり、
売上原価が代表的なものといえます。

一方固定費は、売上に変わらず
必要となる経費
で、人件費、家賃、支払利息など、
売上原価以外のほとんどの項目は固定費となります。

損益分岐点売上高は
損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率として計算されます。

なお、この限界利益率は
限界利益率=1−変動費率(変動費÷売上高のこと)
となります。

[決算書特集−その9:損益分岐点売上高とは]の続きを読む