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【相続特集】なぜ、隣の相続はあんなにもめたのか-3:家督ギャップ

相続における三大意識ギャップその2:家督ギャップ

「もう限界だ、俺たちは出ていく!」

嫁姑問題がこじれにこじれ、
市川太郎が妻を連れて家を飛び出したのが十年前。
それ以降は、弟・裕二夫妻が年老いた両親と同居をしていた。

もちろん裕二の妻と母との間でも、
嫁姑のトラブルはあった。

だが、同居して十年、なんとか大爆発には
至らないよう折り合いをつけていた。

「最近はどうも脂っこいものが苦手なのよ。」

「当たり前だろ、お袋。もう七十五だぞ。」

裕二は夕食のトンカツをほおばりながら
母の言葉を聞き流していた。

しかし、母の食欲の低下は年齢のせいではなかったのだ。



母の胃ガンはスキルス性胃ガン。

手の施しようもなく、わずか三ヶ月で他界した。

その半年後、父もまるでの後を追うように
静かに息を引き取った。

心筋梗塞だった。

父の四十九日法要の後、
久しぶりに太郎と裕二は二人で酒を酌み交わした。

「お前は、昔から要領が良かったよな」

「兄弟げんかをしても、いつも怒られるのは、
オヤジに刃向かう俺だけ。
お前は気がつくとそっと逃げていたものなあ」

子供の頃の強かったオヤジの面影がよみがえり、
裕二は目頭が熱くなった。

しかし、太郎の次の言葉にそんな感傷は
瞬く間に吹き飛んだのだ。

「なあ、裕二。もうオヤジとお袋もいなくなってしまった。」

「あの家は、どうするつもりだ。」

「あれだけ広い家に、子供のいない
お前達夫婦が住んでも仕方がないだろう。」

太郎の言葉に、裕二は胸騒ぎがした。

「生命保険や現金はお前がもらえばいい。
ただ、あの家には俺たちが住むのが自然なことだろう」

(ふざけるな!)

裕二の顔はみるみる赤くなった。
もちろん酒のせいではない。

「今更何を言っているんだ」

「あんた達夫婦は、オヤジとお袋を残して勝手に出ていったんだろ。」

「出ていくときには、もう何もいらないと
啖呵を切っていたじゃないか!」

裕二の怒りを予測していたかのように
太郎は冷静に答えたのだ。

「確かにあのときはそういった。だが、よく考えてくれ」

「俺は、長男なんだぞ」

* * *

以前は、「家督相続」という言葉もあるように、
家の財産の散逸を防ぐため長男が財産の大半を相続し、
残りの人は「はんこ代」といわれるような
少しばかりの現金を持たされ遺産分割協議が
完了している場合が多かったことでしょう。

しかし、民法の「子供の間に相続分の差はない」
という考え方が浸透し、
バブルによって相続財産が生涯賃金を大きく上回る
ようになった頃から、そのような考え方ではまとまらない
遺産相続の例も増えてきています。

どうも親はそれ程意識していないようですが、
実は長男とそれ以外の兄弟では、
期待していることも育て方自体も違っている
場合が多い気もします。

例えば、長男の時は落としたスプーンを
熱湯消毒して食べさせていたのに、
次男になると軽くズボンで拭いて
食べさせていたりしたことはありませんか。

あるいは、同じような成績を上げているのに長男には厳しく、
末っ子には妙に甘かったりしたことはありませんか。

当然のことながら
長男は「その家の一家の長」という意識を持つ
ことになります。

そうなると「財産の大半は自分が相続すべき」
という意識を持ちがちです。

一方、冠婚葬祭の場面や墓の管理などの場面では、
何かと長男の負担が大きくなる傾向はいまだに強く残っています。

しかしその他の兄弟は「あくまでも平等」であると思うため
ここで意識のギャップが発生するわけです。


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