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最適役員報酬額の計算方法 for Professional

2006年02月22日 07:03

ほぼ月刊ワンポイントアドバイス<Best Selection>

公式HPで公開中のコラム「ほぼ月刊ワンポイントアドバイス」で評判の良かったものをこちらでもアップしてみます。


−EXCELのSolver機能の有効活用−

●役員報酬という名の内部留保


役員報酬額をいくらにしたらよいかという質問をよく受けます。

もちろん解答は、「適正な委任業務の対価」ということになり、実際には、公表されている類似法人の役員報酬額を参照しながら検討すると言うことになるでしょう。

ですが、中小企業においては、この役員報酬額として一旦支出された金額の一部が、「良い意味での裏ガネ」として個人口座にプールされている例が多いと思われます。

また、金融機関も役員報酬から通常の生活費や住宅ローン返済分を除いた部分を「準内部留保」として「減価償却費+当期利益」では返済財源が足りない案件については、この金額を組み入れた上で融資可否の判断をしている例もあります。

そこで、今回は、「中小企業が、法人及び役員個人を通じての税負担が最小になるための役員報酬はいくらにするのかが良いのか」という視点から「最適な役員報酬額」について考えてみたいと思います。

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●法人税率と所得税率の乖離を狙え!


同じ利益であるのに、トータルの税負担を最小にするは、「法人・個人という左右のポケットにいくらずつ利益を分配するのが良いのか」というのを検討するということです。つまり、同じ税金等をとられるのなら課税対象額の計算方法の相違や法人税と所得税の税率の乖離を狙う!ということですね。

では、まずは、「法人所得に課税される税」と「役員報酬として個人で課税される税」にはどんなものがあるかを検討してみることにします。

◆法人の所得についての税負担

法人税:
所得に応じて課税
事業税:
所得に応じて課税
県民・市民税:
法人税額に応じて課税
社会保険料:
健保の場合、会社負担額が発生

◆役員報酬として個人で課税される税負担

所得税:
給与所得控除後に課税
住民税:
給与所得控除後に課税
事業税:
事業主控除後に5%課税
社会保険料:
国保又は健康保険料負担


そして、役員報酬額を調整しながら、これらの項目の金額を計算し、それらすべての合計額が最小となる役員報酬額を計算することになります。

「そんなの出来るわけないだろ!」という声が聞こえてきそうですね。もちろん、これを手で計算すると言うことは、まず無理ですので、それぞれ金額を計算するワークシートをEXCEL等で作ることになるでしょう。


●実際の金額はEXCELのSolver機能を活用

同様の考えから、このような最適役員報酬額を求めようとするEXCELのプログラムも発売されています。しかし、残念なことにそれらのプログラムの多くは、最適な役員報酬額を求めるのに、その値を何度も入れ直し、「最小と思われる金額を」自分で判定しなくてはならないようになっています。

では、「一発で、この金額が最適な役員報酬額だ」と計算出来る方法はないのでしょうか。実はあります。それは、EXCELのSolverという機能によって可能になるのです。

このSolverとは、難しく言えば「リニアプログラミング」という、与えられた条件の中で、目標値を最小又は最大となるような値を求めることが出来るような機能です。

ですから、まず、役員報酬額を変数とした場合の法人及び個人合計の税負担額を求めるようなワークシートを作成した上で、このSolverにその合計額が最小になるような役員報酬額を求めさせればよいのです。

また、そのワークシート上に、上記の類似法人が定めている役員報酬額や親族が受取る役員報酬額で過大認定を受けないと思われる金額を「上限の役員報酬額」として制約条件に加えれば、税務上も否認されることのない役員報酬額が算定されることになると思われます。

*なお、この機能は、当初はインストールされていないため、EXCELのCD-ROMからアドインとして改めてインストールする必要があります。


●最適な遺産分割額を求めることも可能


ここまで読んでも「いったい何のことを言っているのだろう」と思われるかもしれませんが、本当にこの機能は便利ですので、是非、習得なさることをオススメします。VBA程難しくありませんから。

例えば、この機能を使えば、「第一次・第二次相続を通じて、相続税の負担を最小とするためには、第一次相続時に配偶者がいくら相続をするのがよいのか」ということも、配偶者の税額軽減等を考慮した上で一発で計算されることになるのです。

実際には、「必要な人に必要な財産を移転する」のが遺産分割の主眼であり、第二次相続発生までの期間も不明であることからも、「希望する遺産分割案の税負担」が「税負担が最小となるようにした場合の税負担」とどの程度の違いであり、それが受け入れられるものであるかを判定するのに用いています。

どうせ、このサイトは、プロフェッショナルの方しか見ていなんでしょうから、あとは、自分で考えてくさいね。(^^)。


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コメント

  1. 松波 | URL | -

    役員報酬最適値

    はじめまして。浦和で開業しております、税理士の松波と申します。

    先生のホームページは開業当初から拝見させていただいております。報酬の考え方などとても参考になります。

    さて、役員報酬の最適値について、私なりの理解を元に考察してみました。
    同じようなご意見が無いかと、検索エンジンで検索したところ、先生のブログにたどり着きました。http://www.maznami.biz/01/4.html

    ご多忙とは存じますが、お時間があるときにご一読頂ければ幸いです。

    もしよろしければ、今後ともよろしくお願いいたします。

  2. Yoshizawa Accounting Office | URL | -

    コメントありがとうございます

    >>松波様

    先生のブログも拝見しました。
    非常に的確な考察ですね。

    開業当初からご覧頂いていたとは
    大変光栄です。

    今後ともよろしくお願い致します。

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